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細谷佳正 はめたいのでカムバック!真田春香 石岡瑛子 白雪姫と鏡の女王

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ダメ人間見習い - ダメ人間見習い(あさき まち) - カクヨム

 私はダメ人間見習いである。ダメ人間見習いといっても、ダメ人間のたいていの所作は心得ているつもりだ。それでも、正面きってダメ人間といえない理由は明確に存在する。それは、愛らしさが足りない、ということだ。私が抱いているダメ人間のステレオタイプは、年上、年下、同い年、誰からもあいつはダメだなぁ、といわれ、そのたびに、ははっ、そうなんです、ダメなんです、と答えているような奴。このやりとりができるようになるには、持ち合わせているプライドを根こそぎ捨てなくてはならない。強がってはダメで、できるだけ弱い人間だと思わせるように振る舞い、そして可愛らしく、自分のダメさをアピールしなくてはならない。これができる人間でなければダメ人間として大成しない。

 

 私の後輩にダメ人間の師匠がいる。彼は、私と同じ程度のダメ要素を持ち合わせているが、ダメ人間としての格は私よりもうんと高い。

 彼は、私たち先輩と話すとき、いじられ役に徹する。私もダメを目指す前、彼をいじる側の人間だった。なぜ彼をいじってしまっていたのか、自分もダメ人間を目指す際、振り返ることがあった。そうすることで、彼のようないやみがないダメ人間像を得ることが出来ると思ったから。その結論は、いじることで、こちらが優位に立っている感覚を味わうことが出来る愉悦を味わうことが出来る、というものだった。これに気がついたとき、自らの至らなさ、おろかさを甚く感じた。そう。得意げになっているいじる側の人間のほうが醜いのだ。

 また、彼が上手いのは、いじられる側にずっと立ってきた人間だから、自分のいじられエピソードをそれとなくおかしく語ることである。彼が笑い話として自分のダメさをアピールするから、いじっている私たちも悪者にはならないで済む。コミュニティに一人は欲しい存在である。私は、彼と同じ空間にいるときは、いじられ役になれない。やはり、師匠はすごいのだ。

 私はここにい続けていてもダメ人間になれない、と思い、他のコミュニティに所属することにした。そのコミュニティは、学生の課外活動の中ではわりとまじめな部類で、集まる人もまじめなやつが多いだろうから、私のダメさが際立つだろう、と思い所属を決めた。あと、このコミュニティは、ほとんど全員が初対面同士であったから、私のことを知る人もおらず、自然にダメ人間としての役回りを得ることができるだろう、という思いもあった。

 そのコミュニティのはじめての会合では、代表であったり副代表であったり、会計であったりの役回りを決めた。動き出したばかりのコミュニティであったから、そういったものがなにも決まっていなかったのだ。このコミュニティを計画した人が代表をやればいい、と口に出しかけたが、こういう仕切り役をするやつは、ダメ人間になりきれない、と思い返し踏みとどまった。そのかわり、ダメ人間はいい人でなくてはならない、ということも師匠の振る舞いをみて感じていたので、最低限の役割は引き受けようと思っていたから、いち早く手を挙げ、議事録を取る役目を引き受けた。そしてあてがわれたノートパソコンでワードを開き、「議事録係 江藤匡」と書いた。 

 これは議事録係としての仕事をしてから気がついたことだったが、議事録という仕事はダメ人間さを出すには丁度よかった。議事録のところどころに、下手な日本語をいれたり、ウェブクラウドにアップするのを期限から少し遅らせればよかったから。

 会合には20人ほど集まっていたが、発言をするのは半数ほどで、その中から代表、副代表がでるのだろうなぁとぼーっとみていた。「反対がなければ私やります。」と言ったのは、私と同じ学年の女の子だった。発言をしていた奴らは名乗ってから発言していたから、名前を薄らとは記憶していたが、彼女は最初の自己紹介のとき以来しゃべっていなかったから、完全に名前が抜け落ちていた。おそらく司会進行役をしていた先輩も同じだったのだろう。「えーと、名前、」と言うのに、「鈴木美穂です。」とすぐさま返す彼女は代表になれそうな雰囲気をかもし出していた。実際、司会進行役の先輩が他に?と聞いても誰も手を上げなかったので、彼女は代表になった。

 コミュニティの男女比は半々程度であったので、なんとなく副代表は、男子から出るのだろうなあと思って、回りの男の様子をみていた。

 司会は変わって鈴木美穂。

「誰かいませんか?私も代表になったばかりで、あまり仕事のことはわかりませんが、頑張るつもりです。」

 鈴木美穂の呼びかけに、誰もなにも反応を示さない。

 ああ、こんな空気なら私がやる、と言いたくなる。しかし、私はもう議事録をとる仕事に決まっていたし、二つも役割なんて背負った日には、ダメ人間になりきれないほどの重圧が身に降りかかるだろう、と思い踏みとどまった。何回か鈴木美穂と目が合うが、私は議事録係だ、という具合にパソコンに目をそらす。

 鈴木美穂の呼びかけに反応した奴は私の二つ隣の席に座っていた男だった。この男は発言をする側の人間の中でも頭が悪そうだったから、まさか、とは思ったが、顔は大真面目だから、残念なタイプの馬鹿だった。今も、自分にまとめる力がある、と思って手を挙げたのだろう。そんなことを考えているうちに、鈴木美穂の「じゃあ副代表は安西君に決まりで。」という声で副代表はあいつに決まった。まあ、鈴木美穂がいればこのコミュニティは大丈夫だろう。勘違いして欲しくないのだが、私はコミュニティをつぶしたくて入ったわけではなく、ダメ人間としてそれなりのポジションを楽しむべくここに入ったのだ。だから、鈴木美穂には頑張ってもらいたいし、他の人間よりもダメさは出しつつもコミュニティに貢献はしたいと思っている。

 後の役割はとんとん拍子に決まっていった。私はそれらの役職と、名前をワードに打ち込んでいく。多少名前を間違えながら。

 初回の会合は全ての役回りが決まったところでお開きになった。しかし、初回ということもあって飲み会をやろう、と鈴木美穂が言うのに他の人も賛同するので、私もついていくことにした。会合をしていた教室を出てぞろぞろと歩きながら、鈴木美穂は二十人程度入れる飲み屋を探していた。三軒ほど電話をかけるが、どこもいっぱいらしい。私は鈴木美穂のそばでそれをみていたから、大変そうだなあと思っていたが、後ろのほうでは、ねえ、どこいくの?とか野次が飛んでいた。そんな空気は私も好きでないから、鈴木美穂に手を差し伸べたい、と思ったが、そうはいかない。野次を静かにさせるでもなく、一緒になって店を探すでもなく、先頭を歩く鈴木美穂の少し後ろを歩く。

「あ、入れるって!」

鈴木美穂が嬉しそうに振り返って言った。後ろの無責任集団は鈴木美穂の頑張りに特に何も思っていないようで、あっち?だとか、なんてお店?だとか聞いていた。それが落ち着くと、私は鈴木美穂に、

「鈴木さん大変だね。お店ありがとうね。」といった。

私の経験上、こういうのを仕切る女性、いや、誰もやりたがらない仕事をしぶしぶ引き受けてしまう女性は、「大変だよね」だとか「~がいてくれて助かる」だとか、そういう言葉に弱い。鈴木美穂は

「しょうがないよね、早く飲みたいし、私あまりぐだぐだしているの好きじゃないし。」

と言った。模範解答だった。おそらく、鈴木美穂は家に帰るとはぁ、とため息をつくだろう。しかし、これが彼女の生き方、役回りなのだから、仕方がない。やりたくないことを引き受けて、疲れながらも他の人にはいい顔をし、家でため息をつくまでが一セット。

 私は聞いた。

「なんで代表引き受けてくれたの?」

「うーん、やらない理由も特になかったし、誰もやりたがらなかったし。」

「確かに、場が凍ってたもんね。ありがとうね。これから頑張って。」

「江藤君こそ、議事録は大事な仕事だからね。」

「はぁ…。できるかぎり頑張ります。」

敬語を出すことによって、少しだけ自分を下にすることができる。このときも私と鈴木美穂の関係を築くのに、敬語はそれなりに役に立ったと思う。

「そんな、かしこまらないでよ。」

「いや、癖なんで。」

恥ずかしそうに、頭をかくわけでもないのに右手で後頭部を押さえて笑いながら言った。

こうすることは本当に癖であった。昔からこんなしぐさをしていたわけではないのに、いつの間にか身についていた。きっと師匠がするのをみて、それを気づかないうちに真似していたのだろう。こうすることが、効果的である、ということを師匠から学んで、自然に取り入れたのだろう。ダメ人間っぽい仕草がインプットされてきた。

 そんな会話をしているうちに、店に着く。私と鈴木美穂は先頭にいたので、そのまま奥の席に対面で座った。途中でやっぱり帰る、といいだす奴がいてさっきまでは正確な人数がわからなかったが、座敷に座ったのは全員で九人であった。副代表になった安西はいなかった。あいつも理由は知らないが帰ったらしい。人数が変わると予約をした人は不安になる、ということがわからないのだろうか。おそらく、あいつはこのコミュニティに馴染めないだろう。副代表は代表の愚痴をきくもの、と相場が決まっているが、あいつにはそれができそうな器もなかった。それに、私がそのポジションを取ろうとしているから。

 最初のビールが届き、鈴木美穂が乾杯の音頭を取り、飲み会は始まった。私の周りは、鈴木美穂と、渉外になった西田とかいう男と、鈴木美穂のもともと友達だったという会計の石井さんという女の子であった。飲み会こそ、かわいげを発揮するべき場である。西田が何頼む?と机にメニューを広げる。「わぁ、これめっちゃおいしそう」、だとか、「えーこんなのもあるんだ。」だとか、「えーと、これ頼んでもいい?」だとか、女の子さながらに振舞う。西田は、男らしく振舞うやつだった。「ああ、これとこれとこれね?」「鈴木さんは次何飲む?」「石井さんは?」など注文の仕切り役をやっていた。こういうやつは便利といえば便利なのだが、急かされるのが嫌なやつは、煙たがるだろう。石井さんは「え、ちょっとまって、」とあわてていた。西田はその様子をみてかわいらしいなぁ、というように笑っていた。気持ちが悪い。

 

 私たちは西田が注文をしたものをつっつきながら、コミュニティが今後どうなっていくか、という話をしていた。代表がいるテーブルだから仕方ないといえば仕方ないのだが、飲みの席でまで、そんな話をするか、と思った。この話を振ったのは西田であったが、石井さんは興味がなさそうにグラスにくっついている水滴をいじっていた。鈴木美穂は、というと、おそらく、本当はこの場に適した話題ではないということを察していた。しかし、代表と言う立場から西田の話題を適当にかわすこともできず、「がんばらなきゃね。」だとか「このメンバーならなんとかなるよ。」だとかを言ってごまかしていた。実際このコミュニティは始まって間もないし、具体的なことは何一つやっていないのだから、それくらいしか言いようがない。西田は、他のコミュニティの代表をやっていたらしく、その経験をだらだらとしゃべっていた。私は目の前に鈴木美穂がいる手前、興味のない顔をする気もせず、なんとなく聞いていた。「こういう学生団体っていうのはね…」「成功するには代表として…」「俺だったらこうするなあ…」

 やはり、めんどくさいやつだ。話に入れない石井さんはお酒がそこまで強そうにも見えないのに、このテーブルでは誰よりも飲んでいるようだった。私としては、西田が鈴木美穂に嫌われればやりやすくなるから、西田を止めることなく放っておいたが、石井さんが可愛そうだったので、この話題を切り上げるべく、メニューをテーブルに広げ、石井さんにこれおいしそうじゃない?と振ってみた。こういう気を回すことはしたくなかったが、まあいい、石井さんは久々にお酒を飲む以外の目的で口が開けて嬉しそうだった。石井さんは「これ、おいしそうだねえ。」と同調するのをみて、鈴木美穂も西田の会話から逃げた。

「あ、これ頼もうよ。」と鈴木美穂が店員を呼ぶ。西田は自分の話したいことを話すのに必死で、男らしい振る舞いをすることを完全に忘れてしまっていた。きっと普段の西田は気を回したりする人間じゃないのだろう。新しいコミュニティだから、と気を張っても、ふとしたタイミングでボロが出る。これじゃあ、あいつはモテないだろうな。

 私は、少し疲れたので、「ちょっとお手洗い~」と言い、タバコを吸いに外に出た。居酒屋なのだからあの場で吸ってもよかったが、タバコのにおいが嫌いな人も多いし、初対面の人の前では吸う気になれなかったから外に出た。初夏だというのに、居酒屋の中が暑かったから、風がとても涼しく感じられた。警官がいないのをさっと確認し、タバコに火をつける。私は別にタバコがそこまで好きなわけではなく、週に一箱も吸わない。吸ったら気分がよくなるだろうな、というときだけ思い出したかのように吸う。だから、吸っている銘柄も言ったら笑われるような軽いやつ。それを吸っているのをみられるのもなんとなく恥ずかしいから、人前ではあまり吸わない。

吸い終わり一息ついていると、店の中から鈴木美穂がやってきた。私が「どうしたの?」と言うと、彼女は、「江藤君こそ、トイレじゃないじゃん。」と言った。

ああ、そういえば、というとぼけた顔をしていると、彼女は笑った。

「江藤君、いい人だね。」

「え?タバコのこと?ここで吸ったら条例違反なのにいい人じゃないでしょ。」

「いや、タバコのこともそうだけど。江藤君気回せるからなあ。副代表やればよかったのに。」

「そこは、代表やればよかったのに、って言うところでしょ。」

「確かに。」

鈴木美穂は笑った。

「んで、鈴木さんなんで外出てきたの?」

「いや、ちょっと面倒くさくて。」

「あー、鈴木さん口に出しちゃった。石井さんは?置いてきたの?」

「うん、ちょっと申し訳ないとは思ったけどね。まあ大丈夫でしょ。」

「うわー、鈴木さん悪い人だなあ。」

「江藤君も同じでしょ。というか、トイレって言ってタバコ吸いに出るほうが悪い気がするよ。」

「すみません。」

また出た、と鈴木美穂は笑った。

「二人いっぺんに帰ると変な感じなるから、私戻るね。」と言い、鈴木美穂は戻って

いった。

 彼女が何しに外に出てきたのか。本当はわかっていたが、しばらくはわからない振りをしているほうが、よいのだろうな。そんなことを考えながら夜風に当たる。石井さんと同じく酒で退屈をしのいでいた私はそこそこに酔っ払っていたから、気分がよかった。しかし店内の騒々しさが外にまで伝わり、素に戻る。いや、素ではない私に戻り、店内に再び入る。

 私が目を離していた隙に、石井さんは気持ち悪くなってしまったようだった。鈴木美穂は、お開きにしようか、と言い、金を集め会計を済ました。西田が石井さんに大丈夫?と声をかけるが、お前のせいだろう、と腹立たしかった。会計から戻ってきた鈴木美穂が立てる?家まで帰れる?と聞くと頷くので、私たちは店を出た。鈴木美穂と石井さんは私を含めた他の参加者と電車の方向が逆であった。心配そうにみている私に気がついた鈴木美穂は、「江藤君こっちからでも帰れるでしょ?」といい、私を呼び寄せた。石井さんのことが心配だったから、彼女たちについていくべきか、と思っていたが、下心を疑われてはいやだ、とも思っていたので、鈴木美穂の呼びかけは丁度よかった。鈴木美穂も石井さんも顔が整っていて、美人といっても差し支えないような女の子だったので、向こう側の男は多少うらやましく思っただろう。それでも彼らがついてこようとしなかったのは、やはりついていくことが不自然で下心を疑われかねないから。

 私たちは、向こうのホームに用があるやつらに挨拶をし、別れた。

 石井さんは、本当につらそうだった。おそらく普段は何杯か飲んだらソフトドリンクでごまかしていたのだろう。今日、石井さんが不運だったのは、目の前に酒を進めてくる男と、退屈な話しかできない男がいたこと。それでついつい、自分の限界を超えてしまったのだろう。石井さんは何も悪くなかった。それなのに、ホームで「ごめんね、ごめんね。」という石井さんに、友達の鈴木美穂は「何も謝ることないよ?」と優しく声をかけていた。こういうのは同姓の方が気が楽だろう。おそらく私が呼ばれた理由は、鈴木美穂が吐いてしまった相手の対処に慣れていなかったから。私はその役が回ってくるまでぼーとしていた。石井さんは異性の私にこんな姿をみられたくないだろうから、電車に乗ると、少し離れたところでスマホをいじっている振りをしていた。夜も結構遅かったので電車は座れるわけもなく、時折スマホから目を離してみる石井さんはつらそうだった。私は電車内で吐かなければいいなあ、と思っていた。処理が面倒くさいとか、処理している中、冷たい目でみられるのが嫌だ、とか言うわけではなく、石井さんは自分が電車の中で吐いた、という事実に耐えられる人間ではなさそうだったから。石井さんはどんどん顔色が悪くなるものだから、私は鈴木美穂の肩をちょんちょん、とさわり、

「次の駅で一回降ろそう。やばそうだよ。」と言った。私の予期したとおり、電車のドアが開くや否や、石井さんは電車とホームの間に嘔吐した。多少電車の中にそれが入ってしまったが、私たちは気にせず石井さんを降ろし、電車を見送った。

「ごめんね、ごめんね。」

という石井さんに鈴木美穂は今度は「全然問題なし!」と明るく振舞った。鈴木美穂が石井さんをベンチに座らせている間、私は水を買って石井さんに飲ませた。

「飲めそう?飲めそうだったら飲んだほうがいいよ。」

石井さんは渡した水を飲んで、少しだけ楽になったようだ。しかし、一回吐いてしまえば、残っているものを全て出したくなるもの。石井さんがこれ以上、人がいる前で吐くことがかわいそうに思え、つらそうだったが、なんとか立たせ、女子トイレまで連れて行った。入るわけにもいかなかったので、もう一本買った水を鈴木美穂に渡し、落ち着いたら連絡頂戴、と電話番号を伝えた。

 石井さんにとっては災難だったなあ。明日まで記憶が残っていなければいいのだけれど。それにしても、私は、何のためについてきたのだろうか。石井さんとしては私がいることで恥ずかしさは増すだろう。少しでも役に立てていればいいのだが。電光掲示板に目を移すと、そろそろ終電。ホームを行き来する人もまばらであった。そんな中トイレの前で突っ立っているやつは私一人であった。

知らない番号から電話がかかってくる。鈴木美穂だ。

「そろそろ大丈夫そう。」

「あー、もう終電。というか、多分間に合わないや。」

「そっか、じゃあ私の家連れて行く。」

「こっから近いの?」

「隣の駅。春香の家より近いからタクシーで帰る。とりあえずトイレから出るね。」

5分程度して、石井さんを支えた鈴木美穂がトイレから出てきた。電話が切れてから長かったな、と思ったが、石井さんの口周り、洋服が少し綺麗になっているのをみて納得した。

「江藤君、終電は?」

首を横に振る。

「春香と一緒にうちに来て。」

「ネカフェかカラオケにでも行くか、と思っていたんだけど。」

「こういうの慣れていないから来て。」

おそらく、今度は嘘だ。石井さんはある程度安定した状態に見えたし、吐いてのどを詰まらせることもなさそうだった。終電がない私を気遣ってくれたのだ。彼女が私を呼びつけたのだし、責任を感じているのだろう。こう言われてしまっては断ることもできないし、素直に厚意に甘えることにした。

「すみません。じゃあ、お願いできますか?」と言うと、鈴木美穂は笑った。

 ロータリーに止まっているタクシーに三人で乗り込む。私が前で彼女たちは後ろ。何も会話はなかったが、後ろに座っている鈴木美穂が、次右で、とか言うのが面白かった。

 鈴木美穂のアパートは学生が住むにしては高そうなところだった。門があり、門を開くとオートロックの扉でようやくアパートの中に入れる仕組みだ。鈴木美穂の部屋は一階で、石井さんに無理させることもなく私たちは部屋に入れた。石井さんを玄関に座らせると私は

「外で待ってたほうがいい?」と聞く。鈴木美穂は「いや、いいよ。」と言い私も部屋に上げた。鈴木美穂が、「春香寝かせちゃうね。」と言い、洗面所に石井さんを連れて行き着替えさせている間、私はちゃぶ台の前でちょこんと座っていた。じろじろ部屋を見回すのも気が引けたので、スマホをいじっている振りをしていた。戻ってきた鈴木美穂は、ベッドに石井さんを入れるとふう、とため息を漏らした。

 鈴木美穂が入れてくれたお茶をのみながら、音量を小さくした深夜のテレビを二人してみる。特に面白いものでもなかったから、音量はゼロでもよかったくらいだ。ただ、石井さんが夢の世界に行ってしまって、鈴木美穂と取り残された私はテレビの中の第三者がいたほうが心が安らいだ。

 私は「石井さん落ち着いてよかったね。」と言った。

しかし、鈴木美穂の返事はなかった。

「鈴木さんのせいじゃないと思うよ。もし鈴木さんが悪いとしても、鈴木さんよりも長く外にいた俺のほうが悪いでしょ。」 

ここまで言っても鈴木美穂の返事はなかったので、どうしたものか、と思っていると、鈴木美穂の口がようやっとして開いた。

「もし、私が今の状況を望んで、春香に酒を飲ませたとしたら?」

「そんなこと、ないでしょ。」

「私がまじめないい人の振りをしているとしたら?」

「誰だってそうでしょ。代表引き受けた鈴木さんはまじめだしいい人だと思うよ。」

「そうじゃない。それも演じているだけ。私がこのコミュニティに入ったのだって、私のことを知っている人が誰もいないから、まじめないい人ぶるのに丁度いいと思っただけだもん。春香がいるのはびっくりしたけど、春香とはそこまで仲良くないし、まあ、いいんだけどさ。」

今度は私が黙った。自分の人をみる目を信頼していたから、鈴木美穂がこんなことを言うなんて、と呆気に取られたから。

「西田っていたでしょ?黙っていたけどあいつ、古い友達なんだよね。あいつに携帯で連絡して頼んだの。春香が入れないつまらない話して春香酔わせてってね。」

「なんで、そんなこと。」

「春香酔っ払ったら江藤君家きてくれるかなぁってね。江藤君困っている人いたら下心なしで助けそうだもん。」

私は外で鈴木美穂と会話したときの妙な空気を思い出した。ああ、なるほどなあ。

「でもなんで俺なんだ?」

「仲間かなあ、と思ってさ。江藤君本当は面倒見いいまじめな人でしょ。ダメな人っぽく見せているけどさ。」

鈴木美穂の観察眼は私より優れていた。

「その通り、と言うのも恥ずかしいけど、確かにダメ人間になるべくこのコミュニティに入ったってのはある。」

「だけど、まじめないい人が出ちゃってるよね。」

何も言い返せなかった。

「私たち付き合ったら上手くいくと思わない?私は江藤君をダメ人間にすべく甘やかせようと努力するし、江藤君は私をまじめな人にさせるくらいダメさを私に見せるの。お互いにWINWINの関係ってこういうことじゃない?」

「まあ、そうなのかもしれないけど…。鈴木さんは俺といるときどっちのキャラを出していくの?」

「このキャラのままじゃ意味ないことくらいわかってるでしょ?もちろんまじめないい人、鈴木美穂。」

そう聞くと、付き合ってもいい気がしてきた。出会った日、しかもこんなカミングアウトがあって信用できるわけもないが、説得力はあった。そうして私たちはベッドで寝ている石井さんの犠牲のもと付き合うことになった。

 私たちはそれからすぐ同棲をはじめた。はじめのうちは、お互いの目標とするキャラ、ダメ人間と、デキた女、が保たれていたが、外でもそれを続けている私たちはだんだん疲れてきて、家の中では手を抜くようになってきた。鈴木美穂は、家事をほとんどやらなくなったし、夜遅くまで遊ぶようになった。特に愛情もなく付き合い始めたので、どうでもよかったのだが、彼女はコミュニティの仕事もだんだんやらなくなって、代表なのにフェードアウトしかけていた。

 私は、彼女の分の仕事も彼女と付き合っている、という理由で引き受けることになった。私はコミュニティではすっかり代表の代わりの存在となってしまった。もちろんのこと、副代表は二ヶ月ほどでやめていった。

 そんな私を見かねて、石井さんは仕事を手伝ってくれるようになったのが救いであった。西田はことあるごとにすまん、と謝るようになってきた。謝るなら、石井さんに本当のことを言って謝れ、と返すのだが、その勇気はないらしい。石田さんはあの日のことをあまり覚えていないようなのでまあいい。

 結局、私の一年ほどの頑張りのもと、このコミュニティの活動は成功を収めた。その間、私は鈴木美穂と同棲を続けていた。家の中でぐうたらしているか、外に遊びに出るかしている彼女の様子をみるたび、大うそつきだ、と思うものの、ダメ人間を飼う女性の気持ちがわかる。

 そう。ダメ人間は可愛いのだ。

 ダメ人間はまじめなやつにダメだなあ、しっかりしろよ、と言われることで立場を確立するし、庇護欲のあるまじめなやつは、彼らをダメだなあといいつつも飼いならすことで満足する。鈴木美穂の言うとおり、私たちはWINWINの関係なのかもしれない。今のところはこれで満足している。

 

 ちなみにこの話を師匠にしたところ、師匠は私を「ダメだなぁ。」と言った。



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